DC5V電源の実験~3端子レギュレータ7805 vs ツェナーダイオードRD5.6

radio1ban

DC5V出力の電源回路を考えて見る

今回はちょっとした実験です。

ロジック回路等を動かす時って電源として5Vを使いますよね。 実験用電源があれば良いのですが、その回路を実験室レベルでは なく、実用しようとすると困る事ってありますよね、電源をどうするか。

まさかこんな↓↓↓↓↓↓↓↓↓電源を使う訳にもいかないし…。
3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6

組込用のこんな電源だってジャンク屋で千円位はするし、新品なんて勿体ない。3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6

今回はDC12V → DC5V、出力電流10mA以下って条件で何か良い方法がないか実験してみます。

想定する環境は四輪車又は二輪車です。

一般的に12V → 5Vって言ったら、DC → DCコンバータか、シリーズレギュレータを想像します。しかし前者は効率は良いが値段と回路規模がネックです。後者の場合効率は悪いですが、簡単なのとスイッチングノイズが出ない利点があります、作りが悪くて発振させた場合は別ですが(爆笑)。

やっぱ 3端子レギュレータ でしょ!

そこで登場するのが、3端子レギュレータ、78xxシリーズ、安くて簡単、まるで吉野屋みたいなICです(安くても足が3本しかなくてもれっきとしたICです)。

3端子レギュレータ

3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6

3端子レギュレータ7805電源基本回路図

上の回路が78xxシリーズの基本回路です、これだけで安定した5Vが得られます。

足がいくら3端子しかなくても、78xxはれっきとしたICです。

しかし、上記回路のまま使い続けると壊れる可能性があり、保護回路を入れてあげないといけません。

ICの保護と発振防止を考えた回路が下の回路です、何だか大袈裟になってきましたよ。5Vでたった10mAの為に…。

3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6

3端子レギュレータ7805電源回路(保護回路付)5V/10mA

ツェナーダイオード ってどうよ?

うーん、ここまでやると部品点数も多くなってきて、勿体ないなぁ、何か代替回路はないのだろうか…。

3端子レギュレータに駆逐されてしまった感のあるツェナーダイオードってどうなんだろう・・・。
高校の電気の授業で特性を実測したっけなぁ(既に忘却の彼方です)。

何故か実験室の部品庫には、ツェナーダイオードが多種大量にあるんですよねぇ・・・。
一体誰が使うんだろ?とか思いつつ一袋GETしてきました。

ブツは、RD5.6E-B3と言うもので、IZ=20mA時に5.64~5.88VのVZ(ツェナー電圧)を発生するものです。

3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6

基礎回路で実験してみます。
3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6

まず抵抗値の計算から…。

このツェナーダイオードの最大許容損失は500mWです。

ツェナー電圧は最大5.88V、面倒なので6Vで計算すると

Iz=0.5/6  -> 83mA となります。

発熱や寿命を考慮して半導体の場合は絶対最大定格の1/4程度で使うのが通常です。

NECのデータシートでもIZ=20mA時のデータが掲載されていますので、IZ=20mAで計算すると…。

ツェナーダイオードに消費される電力は・・・

0.02×6=120mW、充分余裕です。

RZの値は・・・

12V(電源電圧)-6V(ツェナー電圧)/0.02mA(ツェナー電流)

=300Ωとなりました。

RZの消費電力は・・・

12V(電源電圧)-6V(ツェナー電圧)x0.02mA(ツェナー電流)

=120mW

うん、これでいけそうです。

3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6
上記回路の実測値が上のグラフです、結構やるじゃんツェナーダイオード。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓の写真が実測風景、バラックで組んでしまいました。

結論から言うと”RDでツェナーダイオードに流し込んでいる電流の80%位までは、負荷電流として取り出し可能である”と言うことです。

無負荷時にツェナーダイオードが電流を吸い込んで電圧上昇を抑えてるってイメージでしょうか…。

3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6

3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6

簡易版5V 10mAの電源回路図(ツェナーダイオードRD5.6使用)

って訳で僅か4個の部品で簡易版5V 10mAの電源が出来上がりました。この先に何を作るのかはこの次に・・・。

おまけ← ツェナーダイオード のアブねぇ実験

この後、わざと過電流を流してみました。過電流だぞ!ってツェナーダイオード君が怒って赤熱しています。

3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6
IZ=200mAの様子。
まだツェナーダイオード特性を維持しており、両端の電圧は5V前後をキープしています。
が、損失が過大になり、温度上昇でカソード側が変色しています。触ったらきっと火傷しますよ。

3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6

IZ=1Aの図。
ツェナーダイオード特性は完全に失われ、両端の電圧は1V位に低下しています(二次降伏現象って言います)。
リード線も熱で変色が始まっています。

3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6
無茶を承知で更に電流を流して、IZ=3Aの図。
まだ切断せずに頑張っていますが、既にダイオードとしての機能は喪失しており、単なる抵抗体になっています。
注目すべきはパッケージの中央部、接合部が赤熱しています、怒ってます。

3端子レギュレータ7805とツェナーダイオードRD5.6
思いの他頑張るので更にIZを増やして5A流した時の図。
うぉぉぉぉぉ、恐ぇ~、真っ赤っかになっています。
通常ここまで過電流を流すと、”パチ”ってはじけ飛ぶんですが、徐々に電流を増やしていった為に、熱膨張のバランスが良かったようです。

(ken)

編集者注..著者の独り言を追加

3端子レギュレータって便利でお手軽なんですけど、生産するメーカーが減りましたね。それと、物によっては結構ノイズっぽい奴がいるので書き出すと結構なボリュームになってしまうかも。

ま、無線機やラジオ程度なら気にならないかも、、、の世界なのですが、微少信号を扱う場合は問題になるケースがあるんですね。

※自称、『耳の肥えた』オーディオマニア様達も気が付いていないのか、言及してるのは見た事がないですけど(黒笑)。

と、著者kenが、メールで後日談を語っていたのを勝手に転載しました。

2017.08.23 kazu

radio1ban

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