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100円ラジオが消えた!!300円ラジオの登場!?

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急いで100円ショップへ

 

当サイトを復活してからWWWログを見てみて驚いた。
なんと100円ラジオのアクセス数がトップなのである。いろんなところからいろんな時間帯に見ていただいている”御訪問感謝”。本当はソフトウェア関係の商用サイトなのだが...(笑)
どうもGoogleの強力な情報収集ロボットのおかげらしい。
というわけで、ご好評にお答えしようと実験素材である100円ラジオを買いに走った。前回買った時はホンの遊び気分だったのでAM機を2台、FM機を1台。全部バラしてしまい、現在何とか鳴るのが基板ムキだしのAM機1台なのだ。材料補給のため、いそいそと近くのダ●ソーに行った。どこにも無い。あの超~有名な100円ラジオが店頭から消え去っているのだ。ショックだった。たかが100円、されど100円の商品にショックを受けているバカな自分にもショックだった。その後あわてて大阪のダ●ソーにも走ったが、やっぱり無い。過去の経験からするとダ●ソーは一度店頭から消えた商品は二度と目にすることは無い。入手は絶望的だろう。こうなるとレトロな真空管ラジオの方が入手はずっとたやすい。頭が混乱してきた。
仕方がないので付近を物色していると見かけないラジオがあった。なんと300円ラジオが売られているではないか..100円ショップで300円のラジオとはどういうことか...ますます頭が混乱した。
気を取り直してこの300円ラジオを買ってきた。100円ラジオだったら気軽に2つ4つと買うところだが1台300円もするとそんなに気軽にはいかない。とりあえず1台買ってきた。
今回はその300円ラジオの面白くないレポートである。.....惜100円ラジオ

マトモ(失礼!)に受信可能

なんとパイロットランプ(赤色LED)が付いている。なぜだろか?電池の寿命が短くなるのに...

電源スイッチが独立した。SW付きボリュームの調達が困難なのだろうか?コストかな?

ケースはメタル系の塗装で一応質感がある。

イヤホンで受信してみると、以外(失礼!)にまともに聞こえる。音量も分離も感度もまあまあだ。

乾電池2本は100円ラジオから変更無し

裏面はやっぱり安っぽい。

例によって分解をはじめる。

裏ブタにある合計4カ所のネジをはずすだけ簡単に開けられる。

300円ラジオの基板のようす

期待通りというか予想通りというか、いい加減さやあやしさが漂う基板である。さすがmade in ●hi●aと言うほかない。

なんと、バリコンとバーアンテナの間に無造作に紙テープを貼り付けている。バリコン端子とアンテナ間の絶縁を取るためか..なんとも乱暴な...
バーアンテナの巻き線もヨレヨレである。
バーアンテナの例
感度や受信安定度に大きく影響するので、この例のようにしっかり作られた部品を使うのが普通だ。
AM100円ラジオとは異なり、型番不明のワンチップICを使用している。FM100円ラジオもLA1800(本物かコピー品かは不明)ICを使用していた。

それにしても基板の表面が汚いなあ。なにか一面蝋状の液体を塗りたくったような。目的不明。

選択度を決めるIFT(中間周波トランス)は無くなり、SFU465Bというセラミック・フィルタが使用されている。これもムラタ(or京セラ)の純正かどうか不明。

このセラフィルの効果のためか、確かに選択度は良くなったようだ。

この部品一つで従来のIFT数個以上実装したくらいの効果がある。「B」タイプということは帯域が数10KHzの広帯域型か?

オーディオ出力回路が2石トランジスタのプッシュプル回路になっている。出力をかせぐためか?
AM用100円ラジオ(左)と300円ラジオ(右)の比較

分解調査終了後..

う~~ん...何ともいえません(笑)
100円ラジオは、必要最低限のスーパーヘテロダインラジオで、教科書に出てくるような基本回路であり、しかも100円という到底信じられないローコスト。基本回路ゆえに多くの改造や応用が可能だったために、(一部の層)では大ヒットとなった。
新しく出た300円ラジオはワンチップICを使用した何とも面白く無いラジオである(ただし一部の層において)。これも間違いなく机の肥やしになるだろう...
(kazu)


ラジオ小僧必見!無線ラジオ「徹底」研究シリーズ

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