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ラジオのテストオシレータを作ろうプロジェクト~トラッキング信号の正弦波を作る

トラッキング信号の正弦波をつくる

・前回は所望する周波数の矩形波を得るところまで成功した。
 次は何をするかってぇと、矩形波に含まれる高調波をとっぱらって正弦波を作ります。

・低周波信号の様にオペアンプ使ってって訳にいかないので、LCの共振回路を利用します、455khz発生回路と理屈は一緒です。
 ※オペアンプのフィルターより、LC回路の方が楽なんだよなぁ。回路も簡単だし、部品も少ないし。。。

・455kHz発生回路ではダイソー100円ラジオから剥がしたIFTを使ったんですが今回は455kHzじゃないのでIFTを流用って訳には行かない。
 再現性の問題もあるので、市販されてるスーパーラジオ用コイル短波帯はFCZコイルで挑戦します。

600kHzの正弦波信号をつくる

・まずは600kHzからやりますが、IFTをそのまま流用しても調整範囲に入らない可能性が高い。
同調周波数を低い方にズラすならコンデンサを並列に抱かせれば簡単なのだが、高い方にシフトさせる事はできない。
内蔵の同調コンデンサを外して外部に抱かせるって方法もあるが、面倒だし。

・そうだ、OSCコイルを使えばイイんじゃん。
 中波ラジオのバリコンのOSC側って最大容量が60~90pFあたりだから、OSCコイルに150pF抱かせればOKなんじゃないかな。

・安易に考えた割にはあっさりと同調ポイントがみつかり、600kHzの正弦波が出てきた。
 何だ、楽勝じゃん、つまんねぇ。。。

1500kHzで...IFT解体の顛末

・と・こ・ろ・が。。。
 1500KHz側でつまずいてしまったんですね、これが。

OSC用のコイルを使えば簡単なのは判ったのだが、ラジオ用のコイルってセットで入手するのが通常と思われる。
 OSC用コイルを使ってしまうとIFTが残ってしまう。
 コイルセットを二組も潰す訳にはいかない、『なるべく安価に』ってコンセプトに反する訳で納得いかない訳ですよ。

・嫌々IFTを解体してコンデンサを外す事にします。

シールドケースがカシメてあって、簡単には外れないのですが、先の細い精密ドライバー等でカシメ部分を緩めてから分解します。
 コイルを切らない様に注意してコンデンサのリードを切断します。
 その前に指先に怪我をしないでくださいね、筆者は責任とりませんよ、念の為。

・内蔵されてるコンデンサの容量をチェックすると100pF前後、OSCコイルと比較すると結構インダクタンスが大きい様な気がします。

33pF位ならOKじゃね?って勘を頼りに取り付けてみると。
 全然同調ポイントが見つからない、大きすぎるのか、これじゃぁ。
 思い切って10pFにしてみると、コアが抜けた方で反応するのだが、ピークに達するまで調整が出来ない。
 んだば、5pFでどうだ

・コンデンサを5pFにしても完全に調整範囲に入らないって事は相当にインダクタンスが大きいなって思っていたら、一次側に接続したプローブが大きく影響していた
 そりゃぁそうだよな、5pFの容量に対して、プローブが8pFだもん。

・一次側のプローブを外して、二次側のレベルだけで見るとコアが真ん中あたりで同調のピークになることが確認出来た。

・いったいどの位のインダクタンスがあるのか計算してみた。
 1500kHzで、5pFで同調する訳だから…約2200uHありますぜ、黄色のIFTは
 同様にOSCコイルを計算してみると、約470uHでした。

・外観は似ていても内部が全然異なるんですね、今まであまり気にした事がなかったのですが、目的外に流用しようとして気が付いた訳です。

・やっぱり、流用とか応用ってのは部品の素性を理解してないとうまく行かないって事ですな。

・何故にOSCコイルのインダクタンスが小さいかって言うと、ラジオの局部発振器として1000kHz弱~2000kHz強の周波数まで、可変出来なきゃいけない訳です。
 そして、組み合わせるバリコンの容量は10~80pFって縛りがある。

・例えば470uHで、1000kHzを発振させたい場合、必要な容量は54pFになる。
 2000kHzだと、13.5pFで、ポリバリコンでカバー出来る範囲に収まる。

・インダクタンスが2200uHで同様に計算すると、それぞれ、11.5pF2.9pFって値になる。
 これだけ小さな容量になると、周囲の影響を受けやすくなりそれこそ『手を近づけただけ』で発振周波数が変わってしまう。
 ※ボディエフェクト(人体効果)と呼ばれる現象
 
厳重なシールドを施せば話は別だが、たかが中波ラジオでシールドなんて馬鹿馬鹿しいじゃないですか。

・対してIFTの場合は455kHzで固定されていて、広い範囲で可変する事よりも、Qが優先される訳です(下のコラム参照)。

・但し無闇やたらにQが高ければイイって訳ではなく、共振の鋭さを示す訳ですからQが高いと通過帯域幅が狭くなります。
 簡単に言うと高音がカットされて、こもった様な音質になる訳です。

 一般の放送を聞くには10kHz位の帯域幅が必要ですから、その辺りも考慮しないといけない訳です。

・たかが中波ラジオってナメてかかっていましたが、突き詰めて考えると結構奥深いものがありますね。

Qとは? (コラム)

 共振回路の質を『Q』として表現します。
 共振回路の共振の鋭さをあらわす量として Q (Quality factor)を用い、共振回路の質を『Q』として表現します。
 Qは共振周波数の周りの帯域幅(電力が半分になる範囲)を与える量です.
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 直列共振回路の Q は次のような式であらわせます.
 Q = f0 / Δf = 2 π f0 L / R = 1 / ( 2 π f0 C R ) = ( L / C )1/2 / R
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 ここで、f0:共振周波数、Δf:共振周波数の周りの帯域幅
 コイルのインダクタンス:L、コンデンサーの容量:C
 共振回路の電気抵抗:R として表現しています。

・この関係式からQを大きくするためには、電気抵抗と容量を小さくし、インダクタンスを大きくすればよいことが分かります。

LC回路の部品選定と定数を決定

・で、プラン変更で、600kHzには黄色のIFTからコンデンサを抜いた物に33pFを抱かせて使います。
 1500kHzにはOSCコイルと22pFを組み合わせます。
12MHzと4MHzには素性の判ってるFCZコイルを使う予定なので、
 こんな事に悩まないですみそうですが、どうなることやら。。。

(ken)

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