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PICマイコンとMCA無線でインターネットサーバの遠隔保守計画(その1)

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何をしたいのか?

自社でインターネットサーバの運用をはじめて約5年近くになる。(法人化の前からです)
お客様のショッピングサイトと会員顧客管理、情報提供サービスのASPサーバと、それに自社のメールサーバとWWWサーバを無休で運転している。

インターネットサーバを持っていると様々な苦労を伴う。これはサーバをお持ちで管理者の方々なら言わずもがなである。外部からの攻撃、進入防御などセキュリティなどはいつまでもイタチごっこであるが、「物理的」な障害に対する対策も重要である。

当社のサーバ運用では、モデムやルータの”オーバーヒート?”が最も多く発生した。事務所に設置したコンピュータは、人間がいるときはエアコンが効いて快適だが、不在の時は換気ファンしか回っていない。これでは夏期の暑い季節はコンピュータにとってはたまったもんではない(だろう)。今までは異常発生時に近くのメンバーが飛んで帰って対処していた。

問題点と課題を整理すると
・サーバ設置室内の環境が悪い(室内温度が問題だが24時間エアコンを入れっぱなしにするにはいかない)
・人的資源で常時監視する事は不可能
・出張不在が多い
・モデムやルータはリセット操作で正常になるケースが大半(完全故障は過去1回のみ)
・サーバ本体の障害はなし(RAIDディスクの障害は除く)
・お客様のサイト、自社のメールサーバなど一時も停止してはならないサービスを運転している

「何とかせねば」といろいろ考えて

●費用をかけないで
●研究中の技術を活かして
●簡単で単純な
という目標で次のようなものを計画した。

●PICマイコンを使ってサーバ機器、通信機器の運転状況と室内環境(温度等)を自動的モニターする
●同じくPICマイコンを使って機器の電源制御(リセット)を行う
●MCA無線を使って、上記の監視と制御を遠隔地から操作できるようにする

2004年1月からはじめた計画で、現在は、やっと計画の半分まで進んでいる。どうしても本業優先になってしまい、社内業務は後手後手になってなかなか進まないのが悩みである。現在、MCA無線による、Palm端末(PDA)とWindowsサーバ間のデータ通信(ASII、日本語可能)と温度センサー制御によるルータとモデムへの冷却ファン制御まで完成した。冷却ファン制御のおかげで2004年夏の猛暑も障害ゼロで乗り切れた。

本実験は大規模な実験で計画途中なので一気に書けないので数回に分けます。

初回は温度センサによる冷却ファン自動制御について。
※年末から行っている大規模なデータバックアップ作業(棚卸しも兼ねて)が完了するまでは画像を取り出せません。後で追加します。

温度センサによる冷却ファン自動制御の基板(製作途中)

右に伸びている赤黒の線の先に温度センサがある。中央に鎮座している黒いゲジゲジのICがPICマイコン(PIC16F873)
右側の横向きの小さいゲジゲジがオペアンプ
左に伸びる何本かの黄色い線がRS-232Cで先にPalm端末を接続していてモニターしている
左側の中サイズのゲジゲジがRS-232Cレベルコンバータ

回路変更があるので汎用基板に組んでいる

温度センサ(ナショナルセミコンダクタLM35D)
出力電圧が0℃が0V、1℃が0.01Vと非常に使いやすいのでよく使う。
大きさは普通のトランジスタとまったく同じ 
PICマイコン(PIC16F873)
米国マイクロチップ・テクノロジー社のワンチップマイコン
とても使いやすく、世界でも最もポピュラーなマイコンのひとつ
優秀なCコンパイラも出ていて、アセンブラダメ人間にとっては非常にありがたい。
室内温度計測の実験中

温度センサ(LM35D)の出力電圧をオペアンプ(LM662単電源)で約8倍の電圧増幅を行ってからPIC(PIC16F873)のA/Dコンバータポートに入力する。(このPICはA/Dコンバータは2ポート可能)

 
Palm端末で、PICマイコンから出力計測データを受信しているところ

この後、PIC側のソフトウェアを改良して冷却ファンの自動制御を行う

ちょっと休憩..

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