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ラジオのテストオシレータを作ろう~トラッキング調整用回路結構悶絶編~

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方針変更! やっぱりOSCコイルで統一します

・前回はOSCコイルとIFT流用ってところで一旦時間切れとなった。 やらなきゃいけないのは、OSCコイルとIFTの場所を入れ替えて、コンデンサの値をそれぞれ22pFと33pFに変更して確認するところから再開しなきゃならない。

・ICもそうなのだが、高周波トランス類を基板から剥がすって、相当に面倒くさい、出来ればやりたくない。だけどやらなきゃならないので、仕方無くやります。

・で、1500kHz = OSC赤コイル + 22pF の組み合わせで問題ナシ。 600kHz…これが曲者で、IFT黄色コイル + 33pF でイケルと思っていたのだが、信号が出てこない。

・おかしいなぁ…散々悩んでつつき廻してやっと気が付いた。 場所を変更する為にプリント基板から一旦取り外したのだが、その時導通チェックをやってなかった。 ・早速チェックしてみると、一次側の中和端子に導通が無い、やっぱり断線しちゃってたんだわ、orz… もう一個IFTをバラして…ってのも面倒なので、底面からピンセットでコンデンサを突いて破壊して撤去した。 しかし、こいつだけコイルのタップの位置が違うため、GND配線が他のコイルと反対になる。 う~ん゛、気に入らないゾ、美しくないじゃん。

・やっぱり、↑こんな風に整然とした配置にしたい訳ですよ。↑ それにIFTバラして…なんてのは再現性に問題が出るんで、前言撤回です OSCコイル二個使います。

・結局のところ、回路定数は以下の数値でFixする事になった。 600kHz = OSC用赤コイル + 220pF 1500kHz = OSC用赤コイル + 22pF それで得られたのが↑上の波形になる。 ちょっとレベルが大きいけど、ま、いっか。

短波帯には、定番FCZハムバンドコイルを採用

・残るは短波帯の回路、FCZコイルって初めて使うのでどんな挙動を示すのか、見当がつかない。 予め仕様書を見て、コンデンサの容量を計算してみる。 ・4MHzに使うのはFCZ3.5、26ターンで、真ん中にセンタータップがついている。 コイルのインダクタンスは11.5uH(可変範囲は9.3uH~15.0uH)らしいので、中間値でコンデンサの容量を算出すると、137.7pFと出てくる。近い所で140pFってのがあれば良いのだが、ないので、100pF + 33pF で何とかなるっしょ。

・同様に12Mhzに使うコイルはFCZ14、12ターンで、1.9uH(可変範囲は0.92uH~2.4uH)なので、92.6pFとなる。これは、100pFでOKかな。

・実際に組み立てて確認してみると。 4Mhzはコアが中間くらいで同調が取れるのだが、出力振幅が思ったより大きくならない、直列抵抗の値を小さくしてみると、振幅は増えるが何故か波形が汚く歪んでしまう。 ん゛~、こりは、困ったなぁ、何故だぁ? ・コイルの中間タップに信号を入れてるんだけど、それを変更してみたらどうなるかな。 お゛~、こうゆう使い方が正しいのか、FCZコイルって。

閑話休題...オジサン(老眼)の困りごと。。。

・12MHzは、コアの隅っこの方でやっと信号が出てくるって状態、何か変だなぁ、それに…24MHzが出てきている、なっ、なんだとぉ?

・ちょっと落ち着いて考えて調べてみたら。手元に100pFがなかったので、120pFを代用した。 その120pF、実は12pFだった。 で、コアの隅っこの方で24MHzに同調してしまった…って笑えないオチだった。

・何でコンデンサの容量を間違えたかその理由は。。。 正規の120pFの場合、表面の捺印は『121J』又は『120J』のどちらかの筈で、正しい現品には『121J』と捺印されていた。 そこに部品管理の不手際だと思うのだが、『12J』捺印されている12pFが混入していた模様。

・こっちは120pFって書かれてる棚から部品を出してきて使うので、まさか12pFが混入してるなんて夢にも思わないし、確認たってこんな小さな捺印見えませんって、オジサンに、わ。 ・8PinDIPパッケージと比べてみてくださいな(写真は75pFです、念の為)。 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

・ねっねっねっ、小さいっしょ、これが二個並んだら識別は容易じゃないと思いますよ、ほら。 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

で、結論です。発振コイルの選定と定数を決定!

・と、イイ訳はこの位にしておいて、肝心の波形はって言うと。12MHzだけやっぱりレベルが低いので、直列抵抗の値を調整しました。 まとめると以下の様になります。 600kHz = OSC用赤コイル + 220pF、直列抵抗:33KΩ 1500kHz = OSC用赤コイル + 22pF、直列抵抗:33KΩ 4MHz = FCZ3.5 + 100pF + 33pF、直列抵抗:33KΩ 12MHz = FCZ14 + 120pF、直列抵抗:27KΩ←注意!

まとめですが...ちょ、ちょっと、横道に逸れそうな気がする(笑)

・何度もつけたり外したりしたもんだから、流石のスルーホール付き基板もランドが剥げたり、スルーホールが抜けたりして来ました。 が、ここまで来ればゴールは近い…様な気・が・す・る、んですが。

・ふふふ、実わ面白い石を発見してしまったんですね。 75pFのコンデンサと一緒に映ってる『MAX7401』ってICなんですが。 スイッチドキャパシタフィルタって名称で、与えるクロックの1/100に当たる周波数が-3dbポイントになるLPFなんですよ。

・簡単に言うと、1kHzが-3dbポイントになるフィルタが欲しい場合、クロックとして100kHzを与えればOKらしいんですわ。 仕様書見ると、最高周波数は5kHzってなってるんで、遠距離受信時のフィルタになるんじゃないかと思うんですよね。 今回試作してる回路って色んなクロックが分周されて出てるんで、実験する価値はあるんじゃないかと思って、サンプルを取り寄せてみたですよ、既に。

・参考にURL掲載しておきますね。

http://japan.maxim-ic.com/quick_view2.cfm/qv_pk/1920

(ken)

目次~8回シリーズ~

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