もうイヤ!この基板...
イイなぁ、これ。欲しいなぁって妄想してたら手元に来てしまった、KeysightのDSOX-1102G。弄くってみない手はない訳ですよ、ただ眺めて飾っておいちゃ、何の役にも立たないですから。
※後の値上がりを狙って、製造中止品を買い込んで、床の間に飾っておく、、、なんて変態さんたちも世の中には存在する模様ですね(原付バイクのホンダモンキーを買い込んでる方々も存在するらしいです。乗り物なんて乗り倒してナンボなのに、乗り物さんに失礼でしょ)。
もうね、あまりさわりたくないのよ、この基板って。IF段は発振してるっぽいし、AF段は坂口杏里だしさ。とは言っても格好のドナーなので。
CV-CC電源~安定化電源から供給してみる
もうあんな汚い波形は見たくないのだけど、電源が9Vの積層乾電池だから波形が汚い可能性も浮上してきたので。安定化電源に接続して、電源を供給してみます。
使ったのは、菊水の『PMC18-3』って奴で、0V-18Vまで可変可能で、最大3A、定電流機能も付いてる電源装置、CV-CC電源とも言われたりします。新品で購入すると数万円しますが、中古だと数千円程度で入手可能なんじゃないかと思います。
こんな電源使う理由はですね。
電圧が任意に可変可能なのは言うまでもない。そんな程度の電源なら、アマチュア無線用にゴロゴロ転がってる。最大の特徴は定電流機能で、設定された電流以上の電流は流さない機能です。アマチュア無線用等の電源は、過電流保護機能が付いているのですが、例えば5A以上流れたら、電圧低下させて機器や本体を保護しますが。5Aまでなら、流れてしまうんですね。
例えばラジオの場合、流れても200mA程度、音声出力が5Wのアンプを搭載していたとしても1Aまでは流れない訳です。もしも部品が壊れていたとか、隣接パターンとショートしていたなんて場合、異常電流が流れる事になりますが、あらかじめ電源側で最大200mAって設定しておけば、それ以上は流れない訳です。これが、アマチュア無線用等の保護回路だと、最大5Aが流れ続ける事になり、最悪の場合発煙や焼損なんて事態に発展する可能性もある訳です。
それと、CV-CC機能を上手に使えば、バイクやクルマのバッテリーに優しい充電も可能ですし、NiMh(ニッケル水素電池)の充電なんかにも応用が利く訳ですよ。
電源ってホント重要なんだよな
ちょっと電源の話で横道にそれてしまいましたが、そんだけ電源ってのは重要であり、良い物を揃えておくと、応用範囲が広がります。って訳で、外部電源に接続してみたのですが、相変わらず汚い波形で、げっそりしますね。
ところが、、、ですよ。
ふと思って、電源電圧を下げていったら、6Vを下回ったあたりで波形がすっきり綺麗になっていくんですよ。
なんだ、こりゃ。
DSOX-1102G オシロの周波数解析機能で見てみる
電源電圧でこんなに変わるって、何だこれ。
早速、DSOX-1102Gの周波数解析機能を使って解析してみると。前に測った結果とかなり違うって言うか、割とフラットな特性が出てる気もするのね。どうやら、回路定数が電源電圧に適合してないんじゃないか、、、って気がするんだな。
9Vの電源電圧と、2SC1815BLに適合した定数を求めるには、トランスのインピーダンスが判らないといけないし、かなり面倒くさい。第一、私は数式を見ると蕁麻疹が出来る体質なので、そうゆうのは計算がお好きな奇特な方々にお譲りしますわ。
Function Generator機能で455kHz IF段の調整ができる
ちょっと、AF段は保留で。実際に鳴らしてみた感じ、IF段も発振気味だったのね。なので、IF段もやっつけないといけないかなぁって思って。そんな場面でこのDSOX-1102Gは役に立つのだろうか。
折角のFunction Generator機能が付いてるんだから、455KHzの調整に使えないと意味がないのよ。Function Generator機能を呼び出して、ノブを回すと周波数が2Hz~20MHzまで連続的に変化する。455KHzなんて細かい数値は、、、詳細設定で設定可能ですね、OK,OK。
これで、IF段の調整や評価が出来ますね。
455KHzに周波数設定かのうなのはわかった。じゃぁ、変調は可能なのか。
Function Generatorのメニューを追っていくと、AM変調にFM変調、FSKまで出来る。変調度も0%-100%まで任意に設定可能だし、変調周波数も、最大20kHzまで自由に変更可能(キャリア周波数を超える事は出来ません、常識ですね)。
AM変調、FM変調可能で、455KHzが出せる、MW帯の任意の周波数が出せる、10.7MHzでFM変調が出せる、SW帯(上限20MHz)でAM変調波が出せるってことは、MW・SWラジオの調整には対応出来ますね。FM受信機もIF調整までは対応可能です。
結構使えるんじゃね キーサイトの DSOX-1102G オシロ
少々時間が出来たので、弄くってみたけど、結構使えると思うな、ラジオの修理や調整には。
中古で200MHz程度のオシロ買って、帯域がGHzもあるSSG買って、軽く十万円は超えると思う。で、オシロはまぁ、イイか。問題はSSGだよね。ラジオの調整程度にしか用途がないのに、帯域がGHzもあって勿体ないし、なによりデカイし、重いし。しかも中古とくれば、動作はするけど確度って意味では?????????でしょ。ほぼ同等と思われる予算で、メーカー製の新品が買えるなら、私は、こっちを選ぶかな。
(ken)
オシロスコープ購入情報
radio1banマニュアル読者の方から「オシロは何が良い?」「オシロの使い方は?」「SG(信号発生器)は何が良い?」というご質問が多くいただきます。
今回は、kenの記事にあるKEYSIGHT(キーサイト)の、Function Generator(信号発生器)付のオシロスコープをご紹介します。KEYSIGHTは、あのHP(ヒューレット・パッカード)から測定器部門から独立した米国の測定器メーカです。以前の社名はAiglent(アジレント)です。色々なメーカーから発売されていますが、KEYSIGHT(キーサイト)のオシロは、正直言ってお薦めできます。その理由は、サポートが良い、技術レベルが高いの2点です。
無線ラジオで使いたいんだとメーカに(電話かメール)質問して下さい。勿論個人でOKです。
KEYSIGHT(キーサイト)の計測お客様窓口
フリーダイアル:0120-421-345
メール:contact_japan@keysight.com
営業時間:9:00 – 18:00 (土日祭日を除く)
Amazonで購入が便利です
prime付で販売されています。
安価な中華製オシロや、テクトロニクスのオシロで聞くような、個人で購入すると、修理やサポートの体制が不明で困る事があるという事はありません。Amazonで購入しても、KEYSIGHT(キーサイト)の国内サポートはしっかりしています。
(2017.10.3 kazu))