局部発振がおかしい!・・・
今は無き?ダイソーの100円ラジオに対抗しようと製作をはじめた4石スーパーラジオだが、のっけからつまずいてしまった...トホホ(高周波はいつものことだが)
スーパーラジオは、局発がうまく発振してくれないとフンともスンとも鳴らない。よほど注意深くチェックしないと、後段の中間周波増幅回路や低周波増幅回路の動作も確認できない。
奥沢先生の本や修理本を読みあさった。ソフトウェア開発など、コンピュータの世界でも言えることだが、うまくいかないトラブルの時にこそ技術力がつくようだ。平常時の座学だけで、高い技術力を習得することはなかなか難しい。私の場合だが。
見落としていた基本的なこと
↑奥沢先生の本の、図解入りで書かれていた注意事項に目が止まった。(その部分を引用させていただきました)
局発コイル(赤コイル)の端子に注意とある。なんと、端子の用途が決まっているというのだ。現在のOSC(赤)コイルはすべて「(b)あとで市販されたもの」のようだ。知らなかった...あわてて確認する。
↑ああ..やっぱり逆だ。1次側のアースとバリコンの接続が逆になっていた。端子間の抵抗値も書いている通り、4Ωと1Ωだった。2次側は合っていた。
↑配線をやり直した。しかし、これを知らないのは私だけか.....最近の本にこんなことは書いてないよ。
↑局発、周波数変換兼用トランジスタのエミッタの波形を確認する。
↑やったああ。発振した。キレイな正弦波だ。自作の回路でこんなにキレイな波形が出るとは感激だ。”エイリアンのダンス”とは大違いだ。
↑バリコンの最大容量時(羽根を入れた状態)の波形。990KHz付近。ということは受信周波数は、990-455=535KHzになるはずだ。
↑バリコンを回していって2000KHz付近。受信周波数は、1545KHz付近か。
↑バリコンを回しきる(容量最小。羽根をいっぱい抜いた状態)と、不安定な波形になる。調べると「局発の出力電圧が高すぎる」とある。0.1Vくらいが良いらしい。とりあえずそのままにする。
↑定番の測定ポイント。検波の前と後の波形を観る。
↑検波の前、キレイに出ているではないか(^0^)/
上下の山は音声の波形。中の白いところは455KHzの波形がくっついて塗りつぶされている。
↑ゲルマダイオード(今回は松下のOA90)により検波され、コンデンサで平滑された後の波形。音声成分のみ残っている。これを増幅するとラジオの音声になる。
スピーカを鳴らせる2段直結回路
↑低周波増幅回路は、2SC372と手持ちの2SC828の2石の「2段直結増幅回路」にした。少ない部品点数でスピーカが鳴らせるらしい。
出力トランスはサンスイのST-81だ。一次側1KΩ:二次側8Ωの出力トランス。
↑組み上がった4石スーパーラジオ
↑基板の裏側。汎用基板の配線は疲れます(^^;; 所要約5時間也(含タバコ休憩)
めでたく鳴りました!!が、しかし...
↑鳴りました。良く鳴りますが..スピーカーの音が「キンキン」「ギンギン」で聞くに堪えません(笑)
別のちゃんとしたアンプを、検波出力からつなぐとキレイに鳴るので、「2段直結増幅回路」が良くないのでしょう。音は今後改善しましょう。どっちにしても、スーパーラジオの自作初成功を祝って乾杯。やったあ~(^O^)/
(kazu)